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ローデンコートは、オーストリアの貴族が着用していた伝統的なハンティング用の防寒コートです。
その後、18世紀後半より街着として流行し、特に大陸ヨーロッパ(主にドイツ、オーストリア、フランス、イタリアなど)においては、現在でも非常に人気のあるオーバーコートです。
このローデンコートの特徴は、スロートタブ付のステンカラー、フローティングショルダー(銃を撃つために肩の動きを良くした独特の袖付け)、タブ付の袖先、背中心のインバーティッドプリーツ(肩甲骨あたりから裾までの内箱ひだ)、そしてそれに伴う、ゆったりとしたAラインです。着丈は、通常のチェスターフィールドコートよりも若干長い非常に趣のあるオーバーコートです。
使われる素材は、いわゆるローデンクロスで、特にモスグリーンは”ローデングリーン”と呼ばれ、一番象徴的な色です。(ローデンクロスは下記を参照してください。)
英国のカバートコート、大陸ヨーロッパのローデンコート、どちらも現地では非常にポピュラーなオーバーコートですが、なぜか日本ではほとんど紹介されておらず、今回、当店においてオーダーの展開をいたします。
上記のカバートコート、ローデンコートとも、ハンティング用のコートが街着として、普及したものですが、生地や仕様の違いはそれぞれの狩猟方法や国民性を象徴するようで非常に興味深いものがあります。

(正確には、英国における馬に乗り、犬を使ってキツネを追い詰める狩猟はハンティング、銃を使う狩猟をシューティングと区別されています。

Loden cloth (ローデンクロス)

オーストリアのチロル地方で織られる、独特の服地。同地の村落ローデラーズの遊牧民が織り始めた毛布地に由来するといわれています。
現在、一番一般的なローデンクロスは、ウール80%、アルパカ20%のもので、織り上げたあと、3分の2程度までミリング(縮絨ーお湯につけて縮ませること)したもので、したがって、目の詰まった、防水性・防風性に富んだ服地です。比較的軽量で毛羽立ちも少ないので、 オーバーコートには最適です。
現在も、オーストリアのチロル地方のみで生産されており、 ローデンコートをはじめとして、チロリアンジャケットなど幅広く使用されています。
色はローデングリーンといわれる、モスグリーンが有名ですが、これ以外にネイビー、チャコールグレー、ブラックの4色を展開しております。